LayerXは日本で最も勢いのあるSaaSスタートアップと呼んでも過言ではありません。2025年9月には、ネットフリックスやSpotify、ByteDanceなどへの投資実績を持つアメリカのTCVが主導するシリーズBで150億円という大型調達を実現し、TCVにとって日本のスタートアップへの初の出資案件となりました。エンジニアの採用も強化されています。
株式会社LayerXLayerX、シリーズBで150億円を調達。エンジニアの採用を強化し、AIエージェント事業をさらに加速 / ニュース / 株式会社LayerX
LayerX、シリーズBで150億円を調達。エンジニアの採用を強化し、AIエージェント事業をさらに加速 / ニュース / 株式会社LayerX
株式会社LayerX(東京都中央区、代表取締役CEO 福島良典、以下「LayerX」)は、TCVをリード投資家とした、総額150億円のシリーズBの資金調達についてお知らせします。その他の引受先は三菱UFJ銀行および三菱UFJイノベーション・パートナーズ(両社を総称してMUF...
バクラク(請求書処理、経費精算、法人カード、請求書発行などの企業の支出管理業務を効率化するクラウドサービス)、生成AIプラットフォーム「Ai Workforce」、三井物産デジタル・アセットマネジメントのフィンテック事業が主な柱となっています。特に、Ai Workforceでは近年の生成AI系のソフトウェアエンジニアが外資でも増えており、このポジションに通じる経験ができることもキャリア成長の面でよいです。
この記事では、LayerXの面接プロセスについて解説していきます。内容は採用ページの募集ポジションから得られる情報、LayerXを中途採用面接を受けた方へインタビューした内容をもとに作成しています。下の採用プロセスの話はとても参考になるので、LayerXを受ける方は目を通しましょう。
注意点として、この記事にかかれている内容はLayerXの公式見解ではありません。評価基準などもあくまで想像で書いたものであり、また、載せてある問題例に関しても、実際にLayerXの面接で聞かれた質問ではないことをご注意ください。
面接プロセス
受けるポジションによって一部変わりますが、大枠としては以下のような面接スタイルです。1Dayのトライアルが入社制度としてありますが、全員に課されるわけではないので安心してください。
- 書類選考
- 技術課題
- 1次面接(技術課題+システムデザイン面接)
- 最終面接(行動面接、経歴深堀り)
書類選考
基本的にポジションに対して自分の経験がマッチしている事が大切ですが、これらのスライドにかかれている「LayerXの羅針盤 = 行動指針から派生する具体的な行動をイメージしたもの」「基礎的な技術力や論理的な思考力があること」がとても大切です。ここが基盤として、事業ごとポジションごとにマッチする人材が評価されていきます。これは書類選考だけでなく、今後の選考でいつも頭に入れておきたい内容です。
技術課題
面接に臨む前に技術課題として特定のアプリケーションを開発します。大事なポイントとしては
- 焦らずやる: 早く出すのにメリットはあまりないので時間をとってやります。何度も何度も寝かせた方が新しいアイディアやもっと良いやり方思いつくのでオススメです。
- プロダクションにリリースできるクオリティ: レビューされることを想定して、普段のPull Request出すときの状況と同じく考えましょう。なので動くコードだけではなくlint、テスト、エッジケースもできれば指摘されないようにやりましょう。現在ではAIエージェントに解かせる事が増えていると思いますが、自明なコメントが残っている、統一感のない設計になっているなどバイブコーディングで問題になる点が残らないようにしましょう。LayerXでも候補者はAIを使うことを想定して課題を評価するということ忘れずに。
- follow upを意識する: LayerXではフォローアップまで想定されて技術課題が考えられています。よく聞かれるのは「その設計にしたのは何故」「リクエストやデータ量が多くなったらどこがボトルネックになるのか、またそれを解消するのにどういう手法があるのか」など元々想定していない条件が来た時に対応できるか?が見られています。
システムデザイン面接
LayerXの面接の中で最も難易度が高い内容です。要件がふわっとしている場合にはまず要件を明確化するための質問を行いましょう。
機能要件を考える上で明確化したいこととして
また非機能要件では
- どのくらいリクエスト数データ量を処理するかを確認する(スケーラビリティ)
- CAP定理に従って一貫性と可用性どちらを優先するかを確認する
- システムのパフォーマンス(リクエストのレイテンシ)はどの程度を想定しているか?
- 主なユースケースは読み取り中心(Read-Heavy)か、書き込み中心(Write-Heavy)か?
などが考えられます。またシステムデザイン面接は一方通行ではなく、会話をファシリテーションし適切な議論を進めることが大切であることを理解しながら臨めばよい結果が返ってきます。InterviewCatではこの面接の対策教材のとしてSystemDesign InterviewCatを用意しています。面接対策に不安な方は是非ご利用ください。
行動面接、経歴の深掘り
最終面接では行動面接や経歴に対する深堀りが行われます。特にLayerXのミッションと行動指針に関する質問を想定しましょう。LayerXの求人内容にも
- LayerXのミッション「すべての経済活動を、デジタル化する。」に共感する方
- 行動指針「徳、Trustful Team、Bet AI、Fact Base、Be Animal」に共感する方
が書かれています。特に意識することとしては自分が話すエピソードに行動指針に沿う内容が含まれているか?を考えます。
例えばFact Baseの場合は「数値や事象をもとにこれまで判断した、結果を振り返った」という内容をエピソードに含めましょう。例えば「AとBという手法が解決策としてあったが、導入しやすさ、メンテナンス性などの項目を比較していってAの方がよいと判断した」や「Aの手法を試したところ、何%改善した」とかエピソードトークに盛り込むイメージです。
まとめ
エンジニアの年収も国内テック企業の中では高く、今後の会社の成長と共に自分のキャリア成長も狙っていけます。一つ注意点としてはLayerXはBtoCサービスではないので、ビジネスバリューをより強く意識したエンジニアでなければフィットしないので、受ける際にはそこは注意しましょう。しかし、InterviewCatとしては総合的にとてもオススメできる企業の一つです。
特にシステムデザイン面接は経験のない方は殆どで、一度模擬面接を受けることをオススメします。IInterviewCatではLayerXに限らず、有名スタートアップやメガベンチャーの面接対策のサポートを無料で行っています。希望であればシステムデザイン面接に特化した練習も可能です。興味のある方は
XのDMもしくは下の応募フォームから連絡してください。
✏️
著者について
サカモト。某外資ITで働くシニアソフトウェアエンジニア。ビックテック・メガベンなどのトップのテック企業へ入社するためのキャリア論と面接対策情報を発信。